おとのせかい【3歳~小学校入学前編】93 障害児ママのパート探し③

おとのせかい【3歳~小学校入学前編】93 障害児ママのパート探し③

この頃はまだ障害受容がうまくできていなかったため、面接でおとの障害について話していたら、急に現実を突きつけられて苦しくなってしまいました。障害受容に関しては前話のオマケをご覧ください。

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あとがき

「勤務曜日の変更が途中からできるかどうか」。別にそんなに大したことを聞きたいわけじゃないのに、この時は過呼吸気味になりました。

この時期は、まだ障害受容がうまくできていなかったことが原因だったと思います。

障害受容については元々知っていたし自分でもわかっていたのに、こうやって突然苦しくなるんですよね。受容するのって本当に難しい

昨年、夫もおとの障害について自分の上司に話したらしいのですが、その時夫は涙が自然に出てきて自分で驚いたそうです。夫もまた、おとの障害をまだ受容できていなかったのかなと思いました。ちなみに私はこれまで一度も夫の涙を見たことはありません。というか夫は小学生以降一度も泣いたことがないと言っていましたし、性格もスーパードライな男なので、やはり「子の障害」というパンチはそれだけデカいのだな…と感じます。

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受容については他にも思うことがあります。それは「受容できている親が、受容できていない親を見下す」という悲しき事態が度々あるということです。

以前、新卒障害者雇用で名の通った一般企業で働いている、成人した自閉症の息子さんをもつ親御さんとお話する機会がありました。お話は非常に為になったのですが、その時親御さんが言った一言が、私はずっとひっかかっています。

私はとっくの昔に受容していて、息子には障害者としての道を歩かせています。だけど、支援級で一緒だった知り合いの子の親御さんは、いまだに受容できてない。現実を見れてないんです。だから今も、障害のある息子さんを無理して大学に通わせています。将来どうなるんだろうって思いますよ。かわいそうですよね。だからあなたも早めに受容したほうがいいですよ。」

というような内容でした。それを聞いて私は複雑な気持ちになりました。

 この親御さんも受容するまで苦しかったんだろうな… という気持ちと、

 (受容できていない親御さんと、当時受容できていなかった自分自身を重ね)、受容できなくても仕方ないじゃないか…と思う気持ちと、

 人の家庭のことほっとけよ…障害や特性の程度も、家の財力もそれぞれ違うのに…とイライラする気持ちと、

 障害者雇用で名の通った一般企業に新卒で入れるのは障害児の中でもわずか一握りだから、エリート障害者ママとしての気持ちが大きくなって、こうして見下しているのかな…というひねくれた見方をしてしまう私自身の心の醜さ

なんかとにかく、複雑な気持ちになったという思い出です。

受容について知っておくことは大事だし、受容が進んだ方が楽にはなるとは思うんですけど、なかなか受容できなくても仕方ないと思うんです。

なので、受容できてる人が受容できていない人を責めたり見下したりしないであげてほしい…と思うのでした。

 

 

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